Supplemental materials 廃止へ!
ウッズホールにいるときに共同研究者から聞いた話。Journal of Neuroscience がSupplemental materialを掲載することをやめるそうである。Supplemental materialsは、ページ制限の関係で主論文に入りきれなかった図や説明をOnlineで閲覧できるようにしてあるシステムのこと。賛否両論あるSupplemental materialsであるが、実際のところ論文審査を大きく変えたといえるシステムであり、廃止はなかなかよい判断だと思う。速報などの場合、重要な実験がSupplemental materialsに入ってしまったりするが、読まない人のほうが多い。Supplemental materialsの審査もいい加減になりがち、という主張も納得できる。私も審査のときはSupplemental materialsもきちんと読むようにしているが、それでも主論文のようにじっくり読んだりはしない。レビューワーがEndlessにコントロールを求めるようになった元凶という考え方もあり、歓迎するべき動きなのかもしれない。そのほかの主要雑誌がこれに追随してくれるとよいのだが。特に、ページ制限のない雑誌は、そもそもSupplemental materialsが必要がないはずである。また、NatureやScienceの速報もSupplemental materialsのせいで、速報としての意味合いがなくなりつつある。
図はJournal of Neuroscienceのページにあった、年毎の主論文の量とSupplemental materialsの量(メガバイト/論文)。たしかにこれはいきすぎかな。