発見?

さて、私の次のペーパーは、Rasの活性についてのプロジェクトで、もう3年が かりになる。ちょこちょこ学会発表などで話していたし、英語板ホームページ にものせているので、ある程度しっている人もいるとは思うが、実際多くの小 さいブレークスルーが必要だった。で、去年の学会ではようやく1つのシナプ スでみえるようになった事を発表したわけだが、最近ようやく定量的な分析が 出来るようになってきた。現状もっているものでも、多分、いわゆる「良い」 論文になるだろう。私の好みの(?)、定量的でかたい、そしてかつ、いろいろ なinsightのある論文になると思う。

しかし、最近さらに驚くことべきことを発見(かも)! でも、よくよく考え ると、make senseかもしれん。シナプス1つ1つは独立のコンパートメントなの か? 多分そうなのだ。しかし、独立といっても、どれくらい? 遺伝子発現は細 胞全体の現象だけど、シナプスシグナリングがどう影響してくるのかな? タンパク質の合成はローカルといわれているけど、本当かな(多分少なくとも シナプスレベルまではローカルになってない)? もちろん1つのタンパク質の活 性をみたからといって、こういうこと全てに答えられるわけではない。でも、 現状できちんと定量されているのはCalciumだけであることを考えれば、はる かにまともな答えがでてくるだろうことは想像できるだろう。

しかーし、時間が足りない。カレルも興奮して、是非ともこれを終らせようと いう。で、カレルと話し合いの結果。。。。

おっと、ひいことのデートの時間だ。ほんじゃらほい。

    • 続き--

さてさて、どんな選択肢があるだろう。このプロジェクトは、かかった歳月や数多くのブレークスルーが必要だったことを考えても、私は絶対に全てのクレジットをとる権利があると思う。で、


1.私が自分のラボにもっていってこの研究を続ける。
よいこと:このプロジェクトは間違いなく、カレルでなく私のものになる。わるいこと:ラボのたちあげに少なくとも半年-1年はダウンタイムがあるので、その間プロジェクトが進まない。さらにはグラントをとるのに、このペーパーが世の中にでていたほうが絶対に有利(私のニューロサイエンスのクレジットはあまり多くない)。


2. だれかにプロジェクトを引き継いでもらう。
よいこと:間違いなく論文にできる。わるいこと:Co-firstをゆずるか、などクレジットが複雑。


さて、1は現実的ではないので、2になりそうなのだが、カレルのオファーは、コレスポンディングオーサー+Co-firstの一番目。あと、間違いなく私の仕事として宣伝してくれる、と。とくに、コレポンはカレル研としてはかなり例外的なオファーだったので、やや驚き。さらにプロジェクトは私は自分のラボで続けることができ、カレルは私と共著の論文を出し終えたら、手をださない。

これなら、私が仮にカレルラボをでて、この分野で結果を出しつづければ、世の中は私を、このプロジェクトでラベルしてくれるだろうから、よいような気がする。

ということで、三方一両損(私:firstが一人でない。カレル:コレスポをゆずる。もう一人:Co-firstとはいえ、人のプロジェクトに2-3ヶ月とられる。)という感じがしないでもないが、現実的なよい解決だという気がする。

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