これがアメリカ人PhDの就職先だ!

少し前の話しになる。ハーバード物理学科からカレルのところにきていた学生トム。私との共同論文もあるのだが、最近PhDをとったあとに銀行に就職を決めた、という話しを書いた。もうすでに働き始めているのだが、最近彼のお別れパーティーがカレルの家であり、そこで明らかになったこと。

とにかく、彼はなんか雰囲気がかわった。研究室にいるときは、人あたりはよかったのだが、なんかおどおどしていてる雰囲気。それが今はフィアンセ(まだ学生)に巨大なダイアンモンドの婚約指輪をわたし、高級車を乗り回している。相変わらず人あたりはよいが、なんとなく自信みたいなものが感じられる。どうやら、彼の仕事は、トレーダーとよばれるもので、どんな仕事だかよくわからないが、一分で何億円もの金を動かす人になったようだ。うわさによれば、初任給は少なくとも大学教授の2倍。しかもこのあとウナギ登りだという。こういう給料をちらつかされては、たまにしかいない優秀なアメリカ人も、1/10の給料のポスドクになったあと、研究者を目指す、という気にはならないのかもしれない。

アメリカ人(どういう定義なのか知らんが)以外は決してなれない仕事とかいう噂も聞こえて来る。どうやら、研究、製造などの安い(?)仕事は外国人にやり、アメリカ人はこういうおいしい仕事につく、というシステムなようだ。まあ、こういうところは日本でも同じだろうが、さらに極端なところがアメリカらしいといえば、アメリカらしい。

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