祖母

私の母方の祖母とひいこの母方の祖母が、最近相次いでなくなった。私の祖母は、晩年は糖尿病で苦しんでいたし、最後は若くしてなくなった祖父のところに、ようやく行けたという気持ちもあるかもしれない。研究者をやっていて、死後の世界を信じるというのも変なはなしかもしれないが、死後には今の自分の概念にない違う世界があるような気がすることがある。

子供のころは、祖母のいた長野の田舎に夏休みにいくのが楽しみだった。トンボをおいまわし、叔父たちにカブトムシを捕まえに連れて行ってもらったり、沢でかにや魚をとるなど、自然と戯れる毎日を過ごしたものだ。田舎の野菜も本当においしかった覚えがある。晩年に会いに行くことができなかったのが悔やまれる。私にとっての1つの時代の移り変わりを感じるとともに、アメリカから冥福を祈りたい。