フーガを弾く

ひいこ&Kidsがいない土曜日。自分の子供がいない日本語補習校の運営の手伝いをする。本交換プログラム?で、いらない日本語の本を持ちより、一冊50セントで売る、いわゆる補習校ファンドレイジングみたいなことをする日だったのだ。わたしも何冊か本をゲット。その後は、土曜日はいえのメインテナンスをする日と決め、掃除をする。まずはティラノの部屋から。床のものをぜーんぶビニールにいれて、ぽいっ。机の上もちょっときれいにする。ダンボールなどもついでにまとめてカードボード捨てに、いれる。今日はこんなもんでいいか。

さて、お次はひまなのでピアノでも弾く。いろいろな曲に浮気しても、やはり最後はバッハに戻ってきてしまう。昔からフーガを弾くのが好きだが、最近は平均律を適当にぱらぱらと弾くのがはやっている。特におきにいりは第一集の4曲目の5声のフーガ。

もともとフーガは、ピアノ曲の中でも特殊な部類だ。なにしろ、Typicalには4つの旋律がからみあうのを一人で弾くんであるからして大変だ。すべての声を弾きわけなければならないので、譜読みは大変である。そして、わたしはフーガを暗譜することはものすごく難しく感じる。4声、5声となると、自分でもどうやって弾いているのか理解不能である。本当に、「もう一人の自分が弾いている」という感覚である。弾いていないほうのわたしは、単に聞いているんである。なぜか何回も弾いていると上手になる。1つ1つの旋律もなぜかだんだん弾きわけられるようになってくる。もちろん、ある程度意識して聞いてあげることが大事なので、聞き手と弾き手は、結構連絡しあっているようではある。モーターLearningには小脳が大事らしいから、その辺に一人いるんであろうか?旋律を聞き分けているのはだれなんだろう?5声のフーガをひいているときは、それぞれの声部に対応した細胞があったりして。。。auditory cortexあたりでSingle unitやったら面白いかも。。。などと、「弾きながら」妄想できるのも面白い。やっぱり自分以外の人が弾いているんだなあ。

そういえば、最近は日本語補習校で校歌の伴奏をしているのだが、何人から「いい編曲だね」といわれてうれしかった。譜面にはメロディと単純なベースが書いてあるだけなのだが、そこに和音といろいろな装飾や合いの手をアドリブでいれるのはお手のもの。バロック通奏低音とまるっきり同じ要領である。わたしがやると、バロック風味になってしまうのは欠点かもしれないが。。。毎回違う装飾をいれて遊んでいるのであった。