終了

あさって締め切りのグラント、書き終える。最後にもう一度学生に英語をチェックしてもらい、グラントオフィスに提出。明日の朝FedExで出してくれるはず。ほっとひといき。カレルと書いているレビューのほうも、図を作り終え、Figure legendsもつけ、こちらもほぼ終了か。

今回の2光子顕微鏡のレビューは、1つ1つのシナプスの化学反応の測定の技術についてかなりの行数をさいている。シナプスは、それぞれのシナプスの反応は独立に制御されているので、1つ1つのシナプスの化学反応イメージング及びコントロール神経科学の前進に重要なわけだ。今回の論文では、特に最近普及してきている、蛍光寿命測定と光化学反応による化学反応の局在化技術の紹介がメインとなっている。蛍光寿命測定は、たんぱく質の結合を細胞内で直接みることができる仕掛けであり、この前のわたしのNat Neurosci論文でも紹介した技術でもある。それから2光子励起を使った光化学反応は、シナプス1つ1つの酵素反応を活性化できる技術。2光子反応がレーザーのスポットでしか起こらないことを利用して1つ1つのシナプスを活性化できるわけである。2光子顕微鏡が開発された1990年には、すでにこの技術についての記述がある。河西研などが最近作ったCaged glutamateによって2光子で励起できる目処がたって、あっというまにスタンダードなテクニックになったようだ。まだいくつかトピックがあるが、まあまあ楽しめる内容ではないだろうか。