バレーと飯

昔昔、雪でマンハッタンまでたどり着けなかったニューヨークシティーバレーによるバレーシアター、今日は敗者復活戦。今回は順調にロングアイランドから鉄道でマンハッタンにつき、ボックスオフィスで雪でいけなかった代わりのチケットをもらう。最初は4人分しかチケットをくれない、というハプニングもあったが、そういうことは慣れているみたいで、文句いう人の列がマネージャーの前に並んでいる。ひいこが並んで、問題なく5人分のチケットを取ってきた。

演目は、真夏の夜の夢byメンデルスゾーン。前半のコミカルなお話と後半の豪華な踊りという有名なバレーだ。結婚式でよく演奏される、結婚行進曲も入っている。もともと子供達も知っているストーリーでスコミムスなどは大喜び。心配だったグイも、前半はひたすら眠り、後半は(本当はいルール違反だが)チョコをもらい、なんとか静かにしていた。バレーも素晴らしかった。前半のコミカルなストーリーはいつ見ても楽しい。パックの敏捷な動きやジャンプもよかったし、タイタニアの踊りは名人芸的でよかった。後半はいつもやや飽きるのだが、1曲パドデユっていうのかな?の繊細なバレーがとてもよかった。

オーケストラは、なんと女性指揮者による演奏(名前は失念)。音楽業界は非常にコンサバティブで、ビッグオケでは女性指揮者はいっさいいない。ゼロである。こういうところは、ニューヨークのよいことろか。演奏のほうもよかった。彼女のこまやかな表現がこのメンデルスゾーンの曲にものすごくよくあう。緊張のつくりかたも上手。しかしそれにしても、木管楽器の音程が悪いなあ。ニューヨークフィルもそうだけど。

その後、もうつかれてしまい、マンハッタンで飯を食うのは諦めて電車で帰り、お馴染みの日本料理屋へ。なんと二日連続でいってしまった。そしたら、もう最後だから、ということで、大歓迎してくれた。着いたら早速、今日さばいたまぐろの、一番うまいところだよ、と刺身をだしてくれるし、「今夜はゆっくりしてください」とビールもおまけ。いろいろなまき寿司まででてくる。ほとんど何にもたのんでないうちにおなかいっぱい。このお店の奥さんとも、ずっと良くしていただいていたし、お別れと思うと寂しいね。最初にこの店にきたときは、スコミムスはまだ赤ん坊、グイはいなかったんだからなあ。

最後はとても安い会計に100%のチップをのせたが、きっとこれでもお店の赤字なんだろうなあ。楽しかった。