Lab management courseより

昨日、今日とおもしろいセクションがいっぱいだった。

  • time management

メールの、「メールがきたよーん」というのをオフにする。メールは朝夜だけチェックするようにするとよい。Importantでnon-urgentなことに集中する。importantでurgentになるような事態はさける。今日やることを紙に書く。

  • Project management

優秀なポスドクは無意識にやっている。でも最短の時間で実験をすすめるマネージメントはできない人が多いので、PIが助けてやるとよい(たとえば、どの実験はパラレルにできるのか、試薬はいつ注文するべきか、などなど)。紙と鉛筆がもっとも有効だが、お金に余裕があってソフトが好きな人はMicrosoft projectみたいなものを使ってもよい。

  • Tenure

4−5年で審査。Grant, Paper, teaching, service, collegiality....テニュアをもらうために他の大学からオファーをもらうのはやめる。プラスにならないうえに、他の大学にものすごい迷惑(Facultyのリクルートはむちゃくちゃ金と時間がかかる)。

  • Sex and Science

Genderの問題を議論するためのものなのだけど、わざと刺激的な題名!になっている。

先入観についての議論。女性と男性の写真をみせると必ず男性がより高く女性がより低く評価される、という話からはじまる。Swedenの調査では、publicationとpostdoc fellowshipの点数の相関をみると、男性がNature3報分くらい(!!!)高く評価される。アメリカの調査でも、まったく同じ業績で、女性と男性がもらえる推薦状は微妙に違う。これは悪意でやっていることではないし、先入観はだれにでもあるものなので、気づく必要がある。女性の防衛手段としては、コミティーメンバーに直接こういう問題について話してみるべし、ということだった。みんなフェアに採用したい気持ちはもっているので、大抵はもう一度レビューしなおしたりするそうだ。こういうのをみると、アファーマティブアクションも間違いではないよなーと思う。実際に女性のほうがチャンスが小さいのだから。そして、女性はなぜか多くを求めない、のであまり多くをもらえない。スタートアップ予算をゴリゴリとnegotiationするのは男のほう。でも女性も交渉をきちんとすべし。女性だからという理由で最初から高い予算を提示するのは法律違反になってしまう(いっさいの性差別は禁止されている)。

  • 子供

「ベストなタイミングはない」。テニュアトラックのポジションをとってからは、テニュアの時計が動きはじめる。どうしたら女性(ここで女性が、となってしまうのが問題の1つなのだが)が子供をもちながらラボを運営していくか?いろいろなアイディアが。。。「ラボミーティングを自分の家でやる」。「子供の学校の行事は、すべてお金をだして解決する」(たとえばクッキーをうってファンドレイジングなどの企画に参加してはいけない。それで得られるお金よりもたくさんのお金を寄付すれば済む話)。大学によってはテニュアの時計を止められる。

  • 生き残る

最初の大きなグラントはペーパーをまず出さなければ取れない。レビューで実験の追加を要求されたら、雑誌のランクを下げてすぐに出そう。Natureに出すために2年間もかかるより、その間にJCB(彼女の分野はcell biology)2報をだし、グラントをとるほうがよい。グラントが3年以内にとれなければ、スタートアップも枯渇してしまう。

ラボのメンバーの雰囲気がわるくなったら。。。「プロフェッショナルに」「コミュニケーション」。みんなが仲良しになるというのは不可能なのだからね。実験をしない学生、ポスドクなどにも「コミュニケーション」。最終的には彼(女)らもキャリアを積み上げなければならないのだから、それを話し合ってモチベーションを高める。

  • NIHグラントの study section

レビュープロセスを実際に寸劇でやってみせてくれた。これは、ばかうけ。グラントで重要な3つの要素は、"Be clear" "Be clear "Be clear"ということ。