暗算

ノーベル物理学賞をとったファインマンは、暗算がずいぶん得意だったようで、有名な自伝ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)にも、日本人とのそろばんの対決とか、対数の計算をさらっとやって同僚を驚かすはなしなどが載っている。級数展開による近似計算と、対数表などの記憶、など数字と遊ぶことによって成し遂げたようだ。彼と仲がよくてやはりノーベル賞をとったベーテは、ファインマンの上をいく暗算野郎だったらしいから、やはり理論物理の業績と暗算能力は関係あるのかもしれない。関数電卓が便利になった今でも、例えば、歩きながら考え事をしていて、突然ある数式を思いついたときに数字までだせるのと、そうでないのでは、違いそうな気がするし。

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)