さぶみっと。。。
数人の内部レビューを経て、改良した論文をNatureに投稿。Natureの場合は、たまに査読に回らずに、エディターで却下される場合があるので、あと一週間はそわそわしなければならない。査読にいったらいったで、Natureの査読者は、そう簡単にはアクセプトしてくれないからして、苦難の戦いとなるかもしれない。
内容は、シナプス結合が増強している間のCaMKIIという分子の活性イメージングを通して、これまでに知られていなかったシグナリングの挙動についての論文である。しかし、内容の一部は、CaMKII=メモリ、といういわゆるドグマのようになってしまった仮説を否定するものであるからして、レビューワーによっては通したくない論文であるかもしれない。最大のポイントは、刺激およびチャンネルへの特異性のつもりではあるが。。。
蛍光寿命測定の時間分解能を極限まであげて、ようやく見えてきた結果である。技術的には、蛍光寿命測定が単一シナプスで、1秒の時間分解できる、というだけで驚きかもしれない。ノイズだらけの絵ならば、いくらでも早くできるわけだが、FRETイメージングは1%のシグナルをいかに正確に測定できるか、というところがポイントなわけで。絵の美しさは、とても印象的だと思う。
第一著者がまだ大学院1年生、第二著者は来年大学院に行く予定。というフレッシュなメンバーなのも、結構特徴的かな。。
今年の夏は、日本に帰って、何箇所かでトークする予定だけど、この話も、もちろんメインの1つになるはず。