Math anxiety

弘子が心理学の勉強をやっているので、いろいろおもしろいネタを教えてもらえる。アメリカの大学に来たことがある人なら気づくように、一般的にアメリカ人は数学ができない人が多い。弘子は、日本では数学が苦手と自認していたが、アメリカの大学でテストを受けると、まわり(文系ね)が驚くような成績が取れる。大学院入試の必須のGREなども、まあ日本でいう高校数学程度だそうだ。これは、どうもアメリカ人が、数学能力は生まれ持った能力である、という信仰のためのようだ。それで、自分は数学ができないと思うと、あっさりあきらめて勉強しない、というわけ。多くのアメリカ人たちは、数学の問題がでると、恐怖で思考が硬直する (Math anxiety)。

Mathだけでなく、全体にアメリカ人は、才能、というものに重きを置きすぎる傾向がある、と思う。IQテストなどが盛んに行われるのも、この才能を測ろう、という試みだろう。しかし、この才能偏重が平均的アメリカ人の向上心をそいでいると思う。たまには天才というものもいるかもしれないが、天才でなくてもできる数学のレベル、というものはあるぞ。日本の誇る鈴木バイオリンメソッドで有名な鈴木慎一の信念は、才能は生まれつきではない、ということだ。彼の著書、"愛に生きる"は感動的な本であった。関係ないけど、鈴木メソッドといえば、Dukeのあるノースカロライナは、この鈴木メソッドの牙城なのだそうだ。