Semilingual 2

4歳の娘が、英語の本を読み始めたのをみて、感心。いまのところ圧倒的に日本語のほうが上手だし、今後も日本語を第一言語にしてほしいと思う。しかし秋からキンダーガーテンアメリカではキンダーから公立)にいくので、英語もできないと、学校になじめなくてこまるであろう。実際、入学のさいに受けるテストでは、非常に悪かったようで、一年キンダーに入るのを遅らせたらどうか、というsuggestionをもらったほどである。もっとも、家で日本語を話している以上一年入学を遅らせても無駄で、とっとと学校にいったほうがよかろう、という判断で、もうキンダーに入れてしまうことにした。弘子は、あわてて英語教材などを買ってやらせていたが、効果はある程度出ているようだ。
前にも少し書いたが、日本語が固まる前に英語をやらせると、日本語も英語も習得が遅くなる、という海外子女独特の問題がある。言語=概念であり、複雑な言葉が操れなければ複雑な概念は生まれない。2つの言語を半分ずつできるようになっただけでは、きちんとした大人になれない(セミリンガル現象ともいう)。その意味で、学校で英語、家で日本語をしゃべらなければならないのは、厳しい状況ではある。特に日本語を第一言語にしてほしい、と思うとさらに難しい。日本語をきちんと習得してほしいと思ったら、家での会話ではとうていきちんとした日本語を操れるようになれないので、日本語補習校に通わせることになる。息子は日本語校の宿題はいつも泣きながらやっている。現地校の宿題と両方で、倍の勉強が必要になってしまうのだからそれは辛いだろうね。ぼくが子供のときには、そんなに勉強した覚えはないよなあ。
アメリカに長期滞在する予定がないのなら、そこまでする必要はないのかもしれない。しかし、周りの中国人2世には、まったく中国語がしゃべれないやつが結構いる。自分の子供たちに、こういう風にはなってほしくないんだよね。彼らは、子供のころは家では中国語をしゃべっていた、ということだから、家の会話程度で母国語を発達させるなどということは、やっぱり無理なのだろう。